個人開発 ナレッジベース

個人開発アプリの集客

このナレッジベースは2019年ごろに書いたものです。当時はMonacaを利用して開発していました。FlutterFlowにも通じる部分もありますが関連性が低いことをあらかじめご了承ください。

ここからは少し「ソーシャル」のジャンルに偏った部分もありますが、集客の話です。

市場にマッチしていてアプリの完成度が高ければ、何もしなくてもユーザーが集まるかもしれませんが、アプリをリリースしても宣伝しなければ、まずインストールしてもらえません。

面白いコンセプトを持っていて、自身のSNSでの影響力があったり、インフルエンサー的な知り合いがいてアプリを紹介してくれるようなことがあれば話は変わってきますが、一般人・コネなし・クソアプリの三拍子が揃っているなら、ちゃんと宣伝しなければインストールしてもらうことは難しくなります。

アプリを開発する前に「マーケットを持っておく」というのも大事なんです。

ウェブサイトの作成

個人でアプリ開発をするエンジニアは、デザインやマーケティングまではできない人が多いので、しっかり作り込めば同じコンセプトのアプリでも勝ち目はある分野かと思います。

「ブランディング」も考えておくことが重要で、アプリの名前が馴染みやすく、アプリ名で指名して検索してもらえるようになると、SEOにもなるので検索流入を獲得しやすくなります。

他社さんのアプリの集客もやっていて、違う業界でのお問い合わせフォームへの誘導率や、アフィリエイトのリンクのクリック率など、様々なデータを持っているのですが、ウェブサイトからストアへの誘導率は7%くらいあれば良い方です。しかし、コロマリでは20%を超える実績を持っています。

ASO

ASOについては、検索ボリュームのあるキーワードの選定ができれば、アプリ名とキーワードの設定くらいしかやることはありません。

ユーザーにレビューを強要したり自演レビューみたいな手法は嫌いなので、自然な形でレビューがつくのを待って、コンテンツに一番近い「雑談」や「相談」のキーワードでそこそこ上位が取れています。「チャット」はおそらくユーザー層が悪いので上位を取らなくても良いかなという塩梅で、広告からの流入キーワードを参考にしたりして、複合キーワードを狙うような調整を行なっています。

SEOにも通じることですが、「集客手法」と考えるより、情報を正確に伝える方が重要なので、スクリーンショットや説明文(特に冒頭の掴み)を綺麗にまとめる事を意識して、個人開発だからといって完成度が低く見えるような印象を与えないように気を付けています。

無料集客

程よくアプリの完成度が高まってきた頃に、Webメディアへの掲載についてまとめている記事を見かけたので、会員登録なしで掲載依頼をかけられるところにお問い合わせして、掲載してもらいましたが、あまり影響力はありませんでした。

掲載後に、他のメディア側から「掲載させて欲しい」という依頼もきましたが、直接的な集客効果はなさそうです。

Applivなど依頼をかけずに勝手に掲載してくれるアプリ紹介系のメディアもありますが、ただ「記事を公開するだけ」では意味がないのは、一般的なウェブサイトやブログでも同じことが言えます。

SEOの面ではこうしたメディアからの被リンクも有効なので、ドメインパワーを強くしたいなら長期的に見ると有効な手かもしれません。外部リンクと指名系キーワードの流入があると、色々と動かしやすくなるのですが、SEOについてはサイトの状況によってアドバイスできることが変わってくるので、ここでは詳しく話しません。

インストール広告

ただ単純にインストール数を増やすなら「Search Ads Basic」や「ユニバーサルアプリキャンペーン」を利用すると、App StoreやPlay Storeに広告を掲載することができます。アプリ側でインストール数を計測するツールを組み込まなくても、広告側とストアのデータを連動させることができるので、簡単に利用することができます。

ただし、どのようなユーザーに広告を見せるかは指定できず、ストアの掲載情報を元にジャンルやキーワードを拾ってくるので、意図的にユーザーを集めるのは難しくなります。

特にソーシャルのジャンルは出会い系のアプリが蔓延っているので、関連したアプリとして自動的にそのような利用者層にターゲティングされます。アンチ出会い厨で運用しているソーシャル系のアプリでは価値のないインストールが増えてしまいます。実際に、ユーザーがほぼゼロの状態の初期に広告を利用してみたのですが、最初の投稿が卑猥な内容だったり、出会い系への誘導を匂わすような投稿があってうんざりしました。

ユーザーが増えてチャットの話題が安定してくると、そうしたユーザーは意外と流れを見て判断しているのか、卑猥な内容は減りましたが、まれに迷い込んでくる感じはあります。

インストール単価はジャンルによってばらつきはありますが、100〜300円くらいと見ていると良いです。

ターゲティング広告

というわけで、メインの集客経路はターゲティング広告です。リスティング広告と呼ばれるものに代表されるセルフサービス型の広告は、自分で決めた予算で、どんな人に掲載するのかを決めたり、バナーやランディングページで集めたいユーザー層に直接アプローチをかけることができます。

コンバージョンデータをうまく活用する仕組みを使うと、「インストール行動」を起こしやすいユーザーにターゲティングすることができます。

Google広告、Facebook広告、Twitter広告、Search Ads Advance、の四本柱を全力で回して、約3ヶ月で100名の諭吉が帰らぬ人となりました。(さらっと爆弾発言)

個人的にリスティング広告の運用代行をやってるのでデータを取りたかったのと、アプリの利用者を増やすことで自分のやる気を駆り立ててプログラムを学びたかったので、それに見合ったコストと考えれば安いものです。

それぞれの広告からのインストールに繋がったかを調べるには、解析ツールの導入が必要なので、インストールで最適化する配信設定は利用していません。すべてランディングページを経由して、ストアへの誘導にコンバージョンを設定し、CPA(コンバージョン単価)を算出したり、アナリティクスでコンバージョン率を見たりしています。

アプリはインストールのハードルが低いので、説明を読まずにインストールする人もいます。なので、ランディングページを経由することでインストールしたユーザーの質を高めたい意図もありました。

App Store Connectでは、参照元別にストア情報閲覧数とインストール数を見ることができるので、ランディングページからの誘導後に半数ぐらいがインストールしていることがわかります。

なので広告の管理画面側で計測されているコンバージョン単価の2倍くらいをインストール単価の目安として、正確なインストール数の計測なしでも効果を把握していました。

効果的な集客になったのは、Google広告のディスプレイ広告で競合のアプリ内に広告を掲載するのと、Facebook広告でInstagramに広告を出すのがよかったです。なぜかアプリ内で「どこから来ましたー」という報告をいただけるので、狙いを定めやすいというのもありました。

ディスプレイ広告の掲載の調整は、かなりの運用ノウハウと経験値がないと意図したユーザーに表示させる見極めが難しいです。検索広告はさらに難しく、アルゴリズムを理解していないと費用対効果を合わせることはできないはずです。

Facebook広告はコンバージョンの最適化を利用することでInstagramへの掲載が優先されて、Facebookのニュースフィードはあまり表示回数が伸ばせませんでした。おそらく匿名チャットとの親和性も低いことも原因と考えられます。自動配置を利用すると、FacebookかInstagram、Audience Networkなど、アプリに合わせて適切な掲載先に配信されるので、クリエイティブさえしっかりしていれば、安心して数字だけ見ていられます。

Twitter広告はアプリとの親和性が高いように見えますが、ターゲティングの精度が低いので、CPAは高くなります。あと、最初のうちは1日100円の予算でも、毎日決済が行われるので、クレジットカードの明細が大変なことになり、経理処理がめんどくさくなります。笑

Search Ads Advanceはソーシャル系の競合に資本力のある出会い系アプリが多いので、低い入札単価では勝ち目がなく、表示の機会が少なかったり、他のアプリを平仮名で検索するようなユーザーはクリックしてもインストールに繋がらないので、キーワードを選定していくと掲載の規模が小さくなります。

それぞれ、深く話すと延々と広告の話になってしまいそうなので、需要があればまたの機会にブログにまとめます。

さて結果ですが、ざっくりとオーガニックも含めた累計のインストール数だけしか見てませんが、100万円の広告費で5,000件に満たないくらいで、1件あたりのCPI(インストール単価)は200円ちょいです。アプリが完成してない状態からガンガン広告を出していたので、リテンション率が25%くらいだとすると、ちゃんと遊んでくれるユーザーを獲得するのに1,000円くらいかかる計算です。コミュニティの色を作り上げるために、採算度外視で広告を打っていますが、割と良い実績かと思います。

広告費をかけてインストール数を伸ばすことで、レビューも獲得でき、ストアのオーガニック検索からの流入を得ることもできるので、初動を作る意味でも広告費をかける価値はあります。

うん万円とは言わず、数千円単位でも広告掲載はできるので、「お金を使う価値」を理解している人は、ぜひチャレンジしていただきたい。

ちなみに自分の持っているデータではないので詳しくは言えませんが、会員登録が必要なアプリの場合は、インストールから登録への通過率もあるので、有効なインストール単価がグンと上がります。

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